アルツハイマの患者さんと一緒に。

今日はボランティアに行った先で嬉しい事がありました
アルツハイマーの病気になった方のデイケアーサービスセンターに
毎週1回1時間ほどですがお手伝いに行っています
 
13,4人の利用者が居ます。大体がチャイニーズマレーシア人
2人のインド系マレーシア人、マレーシア人1人。男性が4人とあとは女性です。
 
以前は皆で炭坑節の曲で踊っていましたが、最近では皆さん歩くのもやっとになってきて
この踊りはやめになりました。座って出来るように指体操と称して『むすんでひらいて』を
皆でしますが、男性陣はプライドが高いのでしょうね。余り手をたたいたりなどは
好みませんね
 
音楽に合わせて体をほぐした後、メインの何かをします
先週は塗り絵をしました。
 
今週はボーリングです
ペットボトルに小豆を入れて重しをしそれをピンに見立て
軟らかいボールを投げてピンを倒すといった内容で、
いくつ倒したかを競うゲームです
 
これも最近では出来る人が極端に少なくなりました。
 
毎回ニコニコしていた人が全く にこりともしなくなったり、
半年前はクレヨンを自分で選び力の入らない書き方ですが塗る事が出来たのに
クレヨンの持ち方すらも分からなくなってしまったり。
 
本人も出来なくなって自信喪失を少し感じているのはないでしょうか
下を向いたりもじもじしたり。可哀そうに。
私も見て見ないふりをしながらも私が持つ動作をしたり書く動作をしたり
彼女を傷つけないように気を付けながら。
 
こんな彼女ではなかった。可愛い優しい人でした
病気とはいえ進行が早すぎる。悲しいです
 
でも受け入れなくてはいけませんし、私達は少しでも皆さんと一緒に
何か出来たらというだけで伺っていますので余り深刻になってもいけないのですが
半年前より皆確実に進行していく姿に身内ではなくとも涙がこぼれます
 
ここに前はお医者様だった男性が来ています。
最近では私達の手に負えずただ座ってジ―として私達と一緒にするのにも
参加もしなくなった方です。
 
そうそう、ここでは必ず利用者さんに付き添ってメイドのお手伝いさんがきます
色々そばで面倒を見てくれています。
 
さあ今日はボーリングですから皆さんに参加してもらいボールを投げてもらいます
そのドクターもいやいや、渋々メイドさんに引っ張られて参加してくれました
目はうつろどこを見ているかわかりません。笑顔も最近では見た事もありません。
勿論動作もにぶく1人では歩けません
 
センターの人たちも今日も不安定ですから彼はほっておいてくださいと。
私達も心得てますので無理強いはせず好きなようにしてもらっています
 
それでドクターの番になりました
投げる行為は大変難しくやっと手からボールが離れ
ピンとは逆の方にボールが行きました。
 
ボランティアが受け取り又軟らかく投げ返したら一瞬
両手が少し出てボールを取ろうとしたのです。
 
皆で、今取ろうとしたわね。もう一度投げてみない。
長い事、集中はできませんが何回かしているうちに 上手に投げ上手に受け取れ。
1m位まで離れてもボールをとれるようになりました
本人も嬉しかったのでしょうか笑顔まで。
いい笑顔でした
 
この姿を見ていてボランティア一同感激。    
最近では見られない姿でした
昔野球などお子さんとしてたのでしょうか。
記憶を一瞬でもいいです取り戻してくれたらと。
 
私達が帰る頃にはまた目がうつろで目が据わってしまったドクターでしたが
私は嬉しかったです。又明日伺って一緒にボール投げしたいなあって。